失敗事例から学ぶ、3つの「SNS炎上」防止対策

失敗事例から学ぶ、3つの「SNS炎上」防止対策

SNSを活用した採用活動が日本でも年々広がっています。話題性があり拡散力も強いSNSは、20代の若手を採用したい企業にとってターゲットにアプローチしやすいメリットの多い方法のひとつ。

一方、不祥事や失言といったマイナスな部分も広まりやすいため、時に炎上してしまうことも。企業の投稿が炎上するとブランド価値が下がる、株価が低下するなどの懸念があります。

今回は『SNSを利用する際に、炎上を防ぐためのポイント、失敗しないコツ』をまとめました。

採用活動にSNSを取り入れている企業が年々増加!

SNSを活用した採用活動を意味する「ソーシャルリクルーティング」は、ソーシャルメディアの「ソー」と企業と求職者が双方からコミュニケーションがとれる「双」という言葉から「ソー活」とも呼ばれます。

SNSを採用活動に利用することは、ユーザーの投稿をチェックすることで、企業側も求職者について知れる、コミュニケーションが取れるなど、双方にとってメリットが多くあります。就職活動が活発な20代のSNS利用率はほぼ100%。SNSは企業にとってターゲットにアプローチしやすい方法といえるでしょう。

アメリカは、2013年の時点で9割を超える企業がすでにソー活を導入。日本では、2010年頃より導入され始め、企業だけでなく公的機関の採用活動にもSNSが取り入れられるなど年々、増加傾向です。

関連記事

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用して求職者と企業が直接つながる採用手法です。 これにより、採用コストを削減しながら、求職者の人柄や適性をより深く理解できます。企業にとっては、ブランド力の向上やより広範な人材へのアプローチが[…]

やった方がいい?ソーシャルリクルーティングの魅力って!?

企業SNSで失敗&炎上してしまった事例

SNSの魅力は拡散され多くの人の目に留まることですが、これは良い場合にも悪い場合にも当てはまります。

情報は瞬く間に広まり、そしていつまでもネット上に残ってしまうのです。企業アカウントも、求職者や閲覧者からクレームや批判を受けてしまい、それが拡散されてしまうこともあります。運用方法によっては企業のイメージダウンになりかねません。

配慮のない軽率な投稿をして炎上した事例

ここでは炎上してしまった事例をご紹介します。

事例1

某大手企業の採用面接において、面接官が女性応募者に対してセクハラともとれる発言を行い、その応募者がSNSでその内容を公表したことで炎上しました。発言はプライベートに関する不適切な質問であり、他の応募者からも同様の苦情が寄せられました。
<教訓> 面接では、コンプライアンスに従った質問を行い、特に性別やプライバシーに関わる質問には慎重であるべきです。企業は面接官のトレーニングやガイドラインの整備が必要です。

事例2

某IT企業が、コロナ禍の影響を理由に大量の内定を突然取り消したことが報じられました。内定者がSNSでその事実を公開し、企業の対応に対する批判が集まりました。特に、事前の通知や説明が不十分だったことが炎上の要因となりました。
<教訓> 内定取り消しなどの重大な決定は、適切な事前説明と透明性を持って対応する必要があります。内定者に対しても、誠意を持ったフォローが重要です。

事例3

某飲食チェーンの採用活動において、面接時や内定後のやり取りでパワハラがあったと告発され、SNSで話題になりました。応募者に対する高圧的な態度や、長時間の拘束などが問題視され、労働環境に対する批判が高まりました。
<教訓> 採用プロセス全体で、応募者に対して敬意を持った対応が求められます。特に、労働環境に直結する部分は敏感に受け止められるため、注意が必要です。

事例4

某企業が求人広告において、性別や年齢に関する不適切な表現を使用したため炎上しました。特定の年齢層や性別の応募者を暗に排除するような表現が批判を受け、企業の採用方針自体に疑問が投げかけられました。
<教訓> 求人広告は、すべての応募者に対して平等な機会を提供する内容でなければならず、特定の層を排除する表現は慎重に避けるべきです。

コンプライアンス違反になって炎上する

他にも【個人情報が漏洩し炎上】【誤解を招くような情報発信をしてしまい炎上】【偽の情報が勝手に出回ってしまうことで炎上】など、きっかけは様々ですが、企業が気をつけたい炎上リスクの一つに【コンプライアンス違反】があります。

  • 社内行事で出かけた先でたまたま遭遇した有名人の写真を許可なく投稿。
  • 動画アプリからダウンロードした音楽をBGMに使用して会社のイメージビデオを作り投稿。
  • インターネット上で取得した画像を使用許可の確認をせずに投稿した。

数年前に比べると違法アップロードなどの問題が度々問題視されるようにもなっているため、上記のような行動は減りつつあるかとは思いますが、なんとなく出来心でやってしまいそうなことの一例です。これらもコンプライアンス違反にあたりますので、気を付けるようにしましょう。

コンプライアンス違反に関する問題は、SNSの投稿だけでなく、面接の質問内容においても気にしていく必要があります。気になる方はこちらの記事もチェックしてみてください!

関連記事

さて今回は、面接をする場合に気を付けなければならない【採用コンプライアンス】についてお送りします! 昨今は、多方面においてコンプライアンスに厳しい時代。 もし、コンプライアンス違反に該当するようなNG質問をしてしまった場合、SNSや[…]

絶対に聞いてはいけない!面接質問】採用コンプライアンス違反例4点!

炎上しないために気を付ける3つのこと

多くの人が見ることができるSNS。何気ない投稿が一部の方を不快にさせ、炎上を招いてしまうケースも起こりがちです。

ここでは、SNS炎上を未然に防ぐためのポイントを3つご紹介します。

従業員に教育研修を行う

炎上を未然に防ぐためには、運用を開始する前に情報発信の際の注意点やルールなどをまとめ社内でガイドラインを作成することが大切です。

  • SNSで自分の会社名を名乗らない
  • 会社内の機密事項は投稿しない
  • 自社サービスへの勧誘につながる投稿は禁止個人情報を出さない
  • 漏らさない丁寧な対応を常に心がける
  • SNSの機能を理解して使う

など。

これは一例ですが、採用担当のみならず社員に対して、事前に教育研修を行い共有しておきましょう。

会社の機密情報や仕事の愚痴など、会社に悪影響を与える内容をなぜSNSに投稿してはいけないかなどといった、一般常識も含め社員自身の問題意識を高めネットリテラシーを身につけることが重要です。

企業でどのような情報を発信していくのか決めて運用する

SNSを通じてコミュニケーションする際は、内容を考慮し炎上するリスクを避ける必要があります。

会社としてどのような情報を発信していくのか、またどういう発信は避けるのかを、あらかじめしっかりと決めておきましょう。

投稿は単独で行なわず社内で必ずダブルチェックする

年代も環境もさまざまな人が目にするSNS。製作者個人の感覚だけで投稿をすると、まったく違った感覚を持った人からの批判を集め、炎上してしまうことも。内容を読み直し、問題がないか客観的に判断する必要があります。

企業としてSNSを発信する際には、投稿は単独で行なわず、内容を社内で必ずダブルチェックしましょう。

まとめ

採用活動にSNSを導入すること自体はメリットが多く、上手に活用すれば効果的な採用活動を行えます。その反面、炎上すれば会社の信用やイメージを一気に落とす、存続の危機にまで発展する場合があることも知っておく必要があります。

運用前に社内教育を徹底し、企業の看板を背負って発信している意識を持ちましょう。自社の魅力の発信や、求職者との良いコミュニケーションがとれるよう、SNSを上手く活用したいですね。

関連記事

就活中学生のほぼ100%がスマートフォンを活用している現在、ソー活(ソーシャルリクルーティング)という言葉も聞くことも多くなってきましたね。 今回はソー活を活用している、これから活用しようとしている企業様へ向けて、実際にバズった(拡散され[…]

【バズりから学ぶ】採用活用術!本当に求められている採用情報

OSCTA

失敗事例から学ぶ、3つの「SNS炎上」防止対策
フォローして毎日記事をチェック!