人事の皆さん、学生へのアプローチの際、採用パンフレットは活用していますか?デジタル化が進む現代でも、アナログの採用パンフレットの重要性は依然として非常に高いです。
まだ社会を知らない学生に、いかに自社の魅力を伝えるか、ビジョンを共有できるかが、優秀な学生を採用するカギとなります。
本記事では、これから新卒採用で結果を残したい人事の方向けに、採用パンフレットの種類や内容、どのように出来上がるかなど、より詳細な内容を解説していきます。
採用パンフレットとは
そもそも一般的に言う採用パンフレットとはどのようなものなのでしょうか。
基本的に会社概要や事業内容、募集職種などの情報を記載し、学生向けにひと目でわかるように冊子やリーフレットにまとめたものが採用パンフレットです。
しかし、新卒採用の場合、単に情報を載せるだけでは、自社のビジョンなどは伝わりにくいでしょう。
そのため多くの企業が、あらゆる内容をパンフレットに記載し、学生の入社意欲を高める一つの採用手法として活用しています。
採用パンフレットの種類
現代では、多くの企業が様々なアイデアを凝らし、多種多様な採用パンフレット制作しています。
そこで、今回はその中でも採用パンフレットを作る際、メジャーとされている3つのパターンを解説していきます。
冊子タイプ
一般的に多く採用されているのが冊子タイプのパンフレットです。
基本的にはA4で制作され、多い企業だと30ページ近くのボリュームになることもあります。
量が多い分、事業や商品の数が多く伝えたいメッセージが多い企業は、冊子タイプを選ぶことをおすすめします。
リーフレットタイプ
両面、もしくは片面に情報を記載した、チラシ形式のリーフレットタイプを採用している企業も多くあります。
主に合同企業説明会などチラシとして学生に配られる場合が多く、要点や最大のアピールポイントなどを記載しているケースが非常に多いです。
変形タイプ
上記以外のかたちにとらわれない、自由なパンフレットを変形タイプと称します。
開くことで立体的にある、飛び出し絵本のようなものや、独自のアウトラインをしたものなどが上げられます。
クリエイティブにこだわる企業が、他社と差別化を図るため様々な工夫を凝らしています。
採用パンフレットの内容
基本的にパンフレットへ記載する内容は大きく分けて2つあります。
自社の紹介
まず1つ目が自社の紹介です。主に以下のような内容を記載する必要があります。
- 企業情報
- 事業内容・自社サービス
- 企業理念
- 企業の沿革
どの学生に対しても、自社の情報を伝える必要があるため、これらの基本的な情報は必須と言えるでしょう。
ただ採用パンフレットはただの会社紹介ではなく、あくまで採用ツールの一つです。
学生向けコンテンツ
2つ目として、学生に向けた以下のようなコンテンツも記載する必要があります。
- 募集要項
- 具体的な仕事内容
- 先輩社員のクロストーク
- 入社1年目社員の1日のスケジュール
- 求める人物像
- 中長期的なビジョン
これらの情報は、学生にとって非常に需要の高いものとなっています。
特に仕事内容、社風、求める人物像は学生が就職活動中に最も必要としている情報のため、より詳細な内容を記載すると良いでしょう。
作成やデザイン料金に関する主な項目
具体的な制作事例の紹介の前に、実際の料金について解説していきます。
パンフレット制作費と一口にいっても、様々な項目があり、主に以下の項目で構成されています。
- ディレクション
- ページ構成
- 原稿制作
- デザイン
- 印刷
- 撮影
- 取材
パンフレット制作の際、主に上記の項目に細分化され料金が決まりますが、選ぶ会社によって大きく変動するため注意が必要です。
採用パンフレット作成の費用相場
採用パンフレット作成の費用相場をまとめました。
種類 | ページ数 | サイズ | 部数 | 費用 |
二つ折り | 4 | A3両面 | 500 | 293,000~ |
リーフレット | 3 | A4片面 | 500 | 900,000~ |
冊子 | 12 | A4両面 | 500 | 850,000~ |
冊子 | 8 | A5両面 | 500 | 1,250,000~ |
採用パンフレット作成の主な流れ
採用パンフレットに盛り込む内容がわかったところで、実際に採用パンフレットを作成するにはどうしたらいいのでしょうか?まずは、作成から完成までの流れを見ていきましょう。
主に上記のような流れが一般的です。自社内で採用の方針を決定し、どんな内容を入れ込みたいのか考えておきます。その後作成を依頼する制作会社を選定し、打ち合わせの中で記載内容をすり合わせていきます。
その後、写真撮影や文面作成などを行い、採用パンフレット完成へと進んでいきます。
この工程の中で、特に制作会社の選定は非常に重要となるので、しっかりと見極めて決定する必要があります。
採用パンフレット制作会社の選び方
採用パンフレットを作る際に、非常に重要となるのが制作会社の選びになります。採用パンフレット出来上がりの良し悪しは制作会社の力量によって決まってくるといっても過言ではないからです。
では、どのような点に気を付けて選定していけばいいのでしょうか?
採用パンフレットの制作依頼をする方法としては主に2パターンあり、1つは、採用アウトソーシングなどの採用支援会社を通して制作依頼するパターン。もう1つは紙媒体の制作を取り扱っている制作会社へ依頼するパターンです。
それぞれのメリットデメリットを解説していくので参考にしてください。
採用支援会社に依頼するメリット・デメリット
採用支援会社に依頼する最大のメリットは、求職者の心理を理解し印象に残るパンフレットを制作できる点です。
メリット
人材採用のプロである採用支援会社ならではのロジックを元に、採用に直結するパンフレットが期待できます。
デメリット
一方で自社で工場などを持たない場合がほとんどのため、コスト的には割高になってしまうデメリットもあります。
制作会社に依頼するメリット・デメリット
一方で制作会社に依頼する際のメリットとしては、やはりコストパフォーマンスでしょう。
メリット
特に自社で工場を構えている会社であれば、費用を大きく抑えることができます。また様々なデザイン、アイディアを提案してくれるのがメリットです。
デメリット
しかし、制作会社は採用についてのノウハウはないので、どのようなデザインが求職者に響くかなど、ある程度自分たちで盛り込む内容についてマーケティングする必要があるのがデメリットと言えます。
おすすめ採用パンフレット制作会社
いざ、実際に制作を依頼する際、制作会社も山ほどあり、どこに依頼したらいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?最後に、おすすめのパンフレットの制作会社を採用支援会社に依頼するパターンと制作会社に依頼するパターンの2つに分けてご紹介したいと思います!
採用支援会社
まずは、採用支援会社の方からご紹介していきます。
株式会社キャリアマート
採用支援実績19年のキャリアマートでも、採用パンフレットを含む採用ツール制作を取り扱っています。
採用支援から、人事へのお役立ち情報など、HR領域の幅広くをカバーするキャリアマートは、求職者に響く戦略的なデザイン提案が特徴です。
新卒はもちろん中途採用にも対応しているため、人材関連でお困りごとがあればまずキャリアマートにご相談ください!
株式会社ネオキャリア
全国展開に拠点を構え、多くの実績を持つネオキャリアもおすすめの会社の1つです。
ネオキャリアは独自のHRtechなどの開発も行い、多くのデータを保有しているため、実数値を元に分析するタイプの企業とは相性が良いです。
株式会社カケハシスカイソリューションズ
企業ブランディング事業を強みとするカケハシスカイソリューションズは、自社のブランディングができていない段階から依頼が可能なため、新たに新卒採用をスタートする企業にもおすすめです。
パンフレット制作だけではなく、採用周り全般の課題を解決してくれるため、非常に頼りになるパートナーとなる可能性があります。
株式会社学情
若手人材の採用に特化している学情は、もちろん新卒採用も非常に得意としています。
多くの学生向けメディアでの実績がある学情は、就活生の心に響くようなデザイン案など多く提案してくれるため、新卒に力を入れている企業には非常におすすめです。
株式会社マイナビ
新卒ナビサイトNo.1のマイナビは、採用パンフレット制作においても非常に優れた会社です。
またナビサイトとのセット料金などもあるため、ボリュームディスカウントなどしてもらえる点も、非常に魅力と言えるでしょう。
制作会社
続いておすすめの制作会社を紹介します。
アソブロック株式会社
人材領域以外にも多くのジャンルで取り扱いのあるアソブロックは、マーケティング力も高い会社として人気が高いです。
そのため今のはやりやウケの良いデザインなどを調べ、複数提案してくれる魅力があります。
株式会社 ライズエージェンシー
東京、大阪を中心に展開している広告代理店であるライズエージェンシーは、様々な制作実績があります。
パンフレットだけではなく、TV、新聞、ラジオなどのマスメディアも多く取り扱っているため、それらから得たダイナミックな発想などで、多くのアイディアを提案してくれます。
株式会社SPinno
デジタル分野に強みを持つSPinnoは、パンフレットの制作はもちろん、そもそもの採用戦略のコンサルも行ってくれます。
まだ完成形が見えていない段階でも、一からしっかりとサポートしてくれるため、採用活動に不安がある企業はSPinnoのフォロー体制を最大限活用するのも良いでしょう。
まとめ
ここまで解説したように、デジタル化が急速に進む現代でも、新卒採用においてはアナログなパンフレットが好まれる傾向にあります。
さらに各企業が他社との差別化を図るべく、パンフレットに様々なアイデアをつぎ込み学生へアプローチをしています。
そのため、人材の取り合いが激しい現在では、パンフレットのクオリティ一つが採用実績に直結すると言っても過言ではありません。
これから新卒採用を任された人事や、毎年新卒採用に困ってる企業は、この記事を参考に今一度、採用パンフレットのあり方について向き合ってみてはどうでしょうか。
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