6割が内定式後に辞退⁉人事が恐れる「内定辞退」を防ぐ方法

内定式後の人事が恐れる「内定辞退」を防ぐ方法

内定承諾を勝ち取る!パワハラに該当しない事例

今回は、『人事が恐れる内定式後の内定辞退』についてお届けします。実際に、聞くだけでもあまり良い響きではないですよね。この売り手市場採用を制し、内定承諾を勝ち取ったばかりなのに・・・

一般的に内定式は大体10月頃に行われることが多いのですが、その後の辞退でそこからまた選考し直しとなったパターンも少なからず経験された方もいるかと思います。就職みらい研究所「就職プロセス」の調査では、10月1日時点の22卒学生の内定辞退率は63.5%でした。

もちろん学生にとって将来を左右する大事な1社となるため、さまざまな事情が渦巻く中での両者が抱える難しい悩みだと思います。しかし、もしその理由が事前に防げるものだったらどうでしょうか?

そこで今回は、内定辞退にはどんな理由があるのか。身近で防げることは何なのかを一緒に考えていければと思います!

現代の内定辞退、その流れとは

数年前にある人事担当者に起こった実例です。

とある内定式の前日。準備などもあり、いつにも増して忙しくしている人事担当Aさんの元に、1通のLINEメッセージが。

Aさん
内定者の○○(名前)です。
入社の件でAさんにお伝えしたいことがあります。
この度、内定を辞退させていただきたくご連絡を致しました。
辞退の理由は、●●●●●です。
このような形でのご連絡をお許しください

いくらLINEをはじめとするSNSサイトが急激に普及したとはいえ、現代では内定辞退までもがLINEで済まされてしまう時代です。

当然、学生側もさまざまな検討のうえ決めたことを真剣に伝えようと連絡したのだと思いますが、あんなに苦労して勝ち取ったと思った内定承諾がたったLINEのメッセージ1通で終わりを迎えてしまうのはあまりにもあっけなく悲しくもありますよね。

そこで、まずは、内定辞退にはどんな理由があるのかについて少し整理していきたいと思います。

内定辞退理由って実際何なの?

少し前の「1社から内定を貰うのがやっと、、、」という時代は終わり、今や「どこに入社しよう?」という就職先を選びやすい時代になりつつあります。実際のところ、学生はどんな理由で内定を辞退するのでしょうか。大きく3つにまとめてみました!

1月以降の辞退理由をまとめた記事はこちらから

“より高い志望度の企業”から内定をもらった

やはり最も多い辞退理由はこちらではないでしょうか。冒頭でお話したとおり、学生は将来の運命を決める1社として入社していくため、「それなら仕方ないか・・・」とお考えになることも多々あるかと思います。

しかし、実は学生は内定を出すときだけでなく、初期段階の説明会や選考中でも志望度は大きく変化することもあります。もし、採用活動がピークのときどうしても喋りや態度に疲れが出てしまった…などの心当たりがあれば、選考中も内定者フォローは始まっていると思って学生と接してみましょう。宜しければ、こちらもご覧ください。

聞いていた労働条件が内定前と内定後で違った

こちらに関しては、辞退したくなる気持ちが分かりますね。給与や福利厚生はもちろんのこと、社内制度や休暇など「聞いてた話と違う!」となってしまっては、当然ながら“この会社で大丈夫かな?”と不安に思ってしまいます。

大事なのは、現状の労働条件に代わる自社の強みや魅力を見つけることです!企業によっては、業界・業種の関係で必ずしも土日祝休みとは限らない。賞与も業績によってだから毎回は出せないかもしれない。など、そういった点にフォーカスすれば“これだと他の企業ばかりに行ってしまうかも”と思ってしまうことも確かにありそうですが、果たしてそれだけを重視する学生ばかりでしょうか?

内定後の内定ブルー、入社式前の入社ブルーは、実は仕事内容などより、「一緒に働く人」に不安を感じたり、知りたい情報が分からないままという状態が不安にさせていることが圧倒的に多いと言われています。つまり、学生によって重視する点は様々なため必要な情報はしっかりと公開をしてそれに勝る自社の強みで学生たちを安心させてあげましょう!

そうすると自然と貴社とマッチする学生が集まりやすくなり、ミスマッチ就職も減少していくきっかけにもなると思いますよ!

近年急上昇新卒ワード「オヤカク」

「親に確認する」の略でオヤカク。と、近年内定承諾をするうえでとても重要な意味をもってきたことで、とても多く耳にするようになってきました。楽しそうに内定式にも参加していたのに、と思っても、「親に反対をされたから」という理由で辞退になったという実例は皆さんが思っているより少なくないのではと思うほどです。

中には親御さん向けに会社説明会を開催したり、内定式の様子を撮ったDVDを郵送してご安心いただくなどすでに色んな工夫をされている企業様もお見受けします。詳しくはこちらの記事にまとめていますので、宜しければご覧ください。

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内定辞退を招く可能性が高い人事の行動と対策

実は、人事担当者や現役社員のちょっとした行動も実は内定辞退に繋がってしまう可能性があるそうなのです…。少しでも心当たりのある方は、それが原因で内定辞退を招くことがないよう今一度対応を考えていきましょう。

急に態度を変える

選考中や内定後も学生が特に気にしているのは、連絡の早さとレスポンスの速さだと言っても過言ではありません。また、「内定が出るまでは早かったのに内定になった途端に対応が変わった…。」そう感じてしまう学生も中にはいるようです。

内定までは優しかったのに、入社が決まった瞬間こんなに冷たくなるの?ともしそう思われてしまったら、「将来が心配・うまくやっていけそうにない。」と気持ちが下がってしまうのも不思議ではありません。

  • 入社してもらうその日まで気を抜くことなく、変わらない態度で学生に接するようにしましょう。

 

内定式後~入社までの間の連絡を怠る

確かに「内定式も無事におわった!激戦だった新卒採用でやっと一息つける!」と少し気を抜きたくなる気持ちもわかります。しかし、実はそれも辞退の理由へと大きく関わってしまうこともあります。なぜなら、選考~内定前より、「内定後~入社後、そして社会人生活」のほうが圧倒的に過ごす時間が長いからです。

  • 複数社承諾している学生も多数いる昨今、内定式後に最後の1社に絞る学生も少なくありません。内定式後からのフォローが一番重要だと言っても良いです。今まで以上に充実した内定者フォロー・研修内容を検討してみてください!

内定者同士の交流の場を設けない

新卒学生にとって、「同期」という存在はとても大きく、これから社会に出ていく中で一緒に頑張っていく同志のような存在です。

しっかりと同期同士の横のつながりの場を設けないということは、内定者に対して大きな不安材料を自ら与えてしまっているようなものです。

  • 特にこのコロナ禍で、数年前と比べると、学生は会社や勤務地へ足を運ぶ回数は圧倒的に減り、社内の雰囲気が掴み切れていない可能性が大いにあります。「自分はどんな同期と一緒に働くことになるのか」を学生に知ってもらい、入社までの間でしっかりと絆を深めてもらえるような場を設けていきましょう。

内定辞退を防ぐには、随時フォローを!

キャリアマートの「内定フォロー事例集」で他社はどんな内定フォローをしているのかぜひ、無料ダウンロードください! 

以上、『人事が恐れる内定式後の内定辞退』をお届けしました。いかがでしたか?やはり、内定辞退を防ぐには、定期的なフォローが必要ということですね。

悲しい現実ですが、いくら時間や費用をかけても、辞退となればその瞬間は一瞬です。もちろん会社側だけに原因があるわけではないですが、何か一つでも防ぐことができる原因は小さなことからでも実践していきましょう!

どんな内定フォローを学生は求めているのか⁉こちらの記事も合わせてご覧ください!

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