採用動画の魅力は企業の情報の伝えやすさです。伝えたい情報を明確に届けられるだけでなく、企業のブランド力向上にも繋がります。
学生の記憶に残す内容にするにはどのような構成にするべきか。効果的に活用するため、実際に作成した動画はどこで使用する?費用は?など、人事がやるべき具体的な手順に沿って深く掘り下げていきます。
採用動画とは
採用動画は、その名の通り採用に関わる様々な事柄を動画で届けるコンテンツのことです。
なかなか言葉では伝えきれない企業の魅力、目指したい姿、求める人材など多岐にわたり紹介できます。これまで採用にかかっていた費用を抑えることが可能で、一度に多くの学生にアピールできます。
また、就職活動を行う学生にとってもどのような企業であるかイメージもつきやすくなるなど、採用に関するシーンでは欠かせません。
採用に動画を取り入れるメリット
採用動画を取り入れることで得られるメリットは、主に以下の4つとされています。
- 言葉では伝えきれない内容を的確に表現できる
- コストパフォーマンスがよい
- 一度に多くの学生にアプローチ可能
- 採用者、学生ともに求めるビジョン相違を減らすことができる
言葉や文章だけでは自社の強みや社内の雰囲気といったイメージがつきにくく、多数の企業が集う説明会などでは印象に残りにくい難点があります。そこを映像化することで、独自の強みなどアピールポイントも伝えられ、多くの情報を一回で届けられます。
また、一度動画を作れば繰り返し使用できるため、動画を使用したオンライン説明会などを開催すれば会場の費用削減や地方在住者にも質のよい情報提供が可能になります。
動画の内容により、ホームページや配信サイトに掲載することで学生が好きなタイミングで繰り返し視聴できる点もメリットです。採用動画を通じ採用者、学生ともに求めるビジョン相違を減らすことができるため、ミスマッチ防止にもなります。
採用動画に期待できる効果は?
採用動画で得られる効果として、文字だけでは伝えられない情報をしっかり提示できます。
映像化することで視覚だけでなく聴覚からも情報をキャッチできるようになるため、文章より分かりやすく、魅力的に宣伝できるのです。そのため、企業としてのブランド力向上が期待できます。
学生は多くの情報をパンフレットなどの様々な文章から得ていくため、イメージ化しにくい不透明な部分も生まれます。そこを解消していくことにも一役買っており、採用動画の費用対効果は期待できるものです。
導入するべき企業とは?
「採用動画」を制作した方が良いのかという点については、下記のような企業は採用動画の制作を検討すると良いでしょう。
- 応募数を増やしたい
- 応募率を上げたい
- 採用予算を削減したい
- ミスマッチを減らしたい
採用活動において、新卒採用も中途採用もどちらも求職者の売り手市場の兼ね合いから採用に充てるコストを以前よりも増額している企業が多くなっております。
導入する企業が増加しているのはなぜ?
昨今は採用動画を活用する企業が増えておりますが、増加の要因としては「採用活動における様々な対策が取れる」点が挙げられます。
求職者の売り手市場が続いておりますが、企業はマッチした人材を採用するために、自社のブランディングや他社と違った採用手法で差別化を図り、まずは、「いかにして求職者に自社を知ってもらうか」という事に力を注いでいます。
この現状から、求職者に自社を知ってもらうために、さまざまな対策を行っています。具体的には、
- 求人広告に掲載
- インターン制度の導入
- 会社説明会などのイベントへの参加
- 自社オウンドメディアの運用
- 採用動画の活用
など、さまざまな取り組みを各企業が実施しております。
しかし、自社にとってミスマッチの応募が増えても、採用コストが増えるばかりで優秀で自社にマッチした人材を採用出来ず、早期離職などに繋がってしまっては意味がありません。
そこで採用コストを抑えて優秀な人材を獲得する為には、まずそういった人材に興味を持ってもらう為の対策が必要です。
目的を達成するための対策として考えられるのは、ターゲットを深く意識したオウンドメディアの運用や採用したい人材をターゲットにした採用動画を作ることなどが挙げられます。
当然、どの対策がいいのかは各企業によって向き不向きがあるため、さまざまな手法の分析・効果測定をしながら、最適な手段を選択する事が重要となります。
その中の採用手法の一つとして、現在のソーシャルメディアが普及している現代の就活に相性の良い「採用動画」の活用をする企業が増えています。
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採用動画の種類
一言に採用動画と言っても種類は様々。大きく分けて以下の7つに分けられます。
職種紹介動画
自社がどのような業種であり、何を大切に仕事に取り組んでいるかなどの紹介項目です。同業種のなかでも他社との違いがあれば、強みとして紹介しやすいです。
オフィス紹介動画
学生は、仕事内容と同じくらい実際の現場がどのような雰囲気であるかに注目しています。誇張せずありのままの様子を映像で届けることで、より働いている姿を想像しやすくなります。
社員インタビュー動画
現場のリアルな声も大きなアポピールポイントになります。何に充実感を得ているか、自社の良さは何かなどは貴重な意見として参考にされやすいです。
代表挨拶動画
企業の顔である代表者の言葉を通し伝えることで、会社の経営理念やビジョンだけでなく人柄や仕事に対する思いなどをくみ取ってもらえます。この会社で働きたいと思ってもらえるかどうかの判断材料にもなるため、大切な項目です。
企業紹介・アピール動画
事業内容や自社独自の強みといった企業戦略、これまでの歩みや今後の方向性など核心をついた内容を一番伝えられる項目です。紹介するうえで写真や文章などを駆使し、メリハリある動画にすると記憶に残る動画ができます。
説明会動画
合同企業説明会の様子を撮影したものです。大きな会場で行うことも多く、他社の雑音が気になる場合は説明会と同じ状況を社内に作り撮影するのがおすすめです。
少しの機材があれば自社で撮影、編集もしやすく動画作成会社に依頼するよりも費用を抑えることができます。
ムービー面接
パソコンやスマートフォンなどのビデオ通話機能を活用して行う面接です。オンライン上で行うためオンライン面接とも呼ばれています。
天候に左右されず、インターネットの環境さえあれば学生が会場まで足を運ぶ必要がありません。遠方の人も面接を受けやすいだけでなく、採用者側も時間や人数などその日に合わせてスケジュールを組みやすいメリットがあります。
学生の記憶に残る「採用動画」を制作するポイントは?
採用動画を制作するうえでターゲット設定は重要項目です。
学生に設定し、見やすさ、何に重きを置いているかのリサーチ、年代に合う嗜好を取り入れるなど工夫することでターゲットに刺さる採用動画が完成します。そのうえでポイントが3つあります。
項目ごとの明確化
採用動画は項目ごとに伝えたい内容も変わるため、制作前にどのように活用していきたいかを明確化させることは必須です。
企業紹介、会社説明会、求人募集など内容が異なるものに対し1種類の動画では違和感が生まれます。短くても目的に応じた内容で作れば、印象的な動画に仕上がります。
発信する場所の選択
掲載する場合はどこで発信するかも大切です。SNSや動画、自社サイトなどが挙げられますが、それぞれの特色に合わせた内容や長さの動画を作りましょう。1カ所ではなく、複数のメディアを利用すると選択の幅が広がり多方面にアプローチ可能です。
動画にストーリーを作る
動画を作るうえでは、企業目線だけでなく就職者の目線に立ち何が知りたいか、何を求めているかなどの関心や共感を考慮すると動画の方向性も定まりやすくなります。
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採用制作にかかる費用はどれくらい?
採用動画制作を担う会社も多く、そのほとんどは料金プランを設けています。
動画に盛り込む内容や時間などで費用が変わりますが30万~50万、高額になれば100万円程度が相場です。
制作までの具体的な手順(人事がやること)
制作にあたり手順として人事では企画から企業へ依頼までを担います。具体的には、下記の工程を踏まえて依頼に移行します。
- ターゲットのペルソナ設定
- 求めている情報のリサーチ
- 差別化を図るため他社と自社との違いを把握
- 動画の構成
完全に自作する場合は撮影や編集、動画公開までを一手に引き受けます。
魅力的な採用動画事例
ここでは印象に残る魅力的な採用動画を紹介します。
株式会社博報堂
番組の予告のように、実際の説明会の映像を使用した動画です。
随所に笑ってしまう編集と、自社のメリットを上手く伝えています。時に笑顔が浮かべ話に聞き入る姿が印象的です。
佐川グローバルロジスティクス株式会社
出社から退勤までを、社員の本音を挟みながら紹介しています。
時折社内の映像を入れ込むことでどのような雰囲気かが掴みやすい動画です。
貝印株式会社
各部署の担当者のインタビューを掲載しています。
実際の業務風景に声を乗せ、一つの商品を作り出すうえで沢山の人の努力が積み重なっていることをアピールしているため、コメントの内容もやりがいをもち取り組んでいる様子がうかがえます。
株式会社三城
メガネでお馴染みのパリミキ・メガネの三城の動画です。映像とBGMで構成されており、コメントはなく、店内の様子や従業員の勤務中の様子などを流しています。
言葉がなく洗練された印象で、企業が求める人材や社内環境などが分かりやすく伝わります。
採用動画を効果的に活用するためには
発信する内容次第では、分かりやすく自社をアピールできる採用動画。制作に費用もかかりますが、効果としては抜群の力を発揮します。
上手に活用するには、プラットフォームとなる発信元に合わせた内容が大切です。誰でも視聴可能なサイト、面接希望者のみなど、その場に応じた動画を制作しましょう。
まとめ
導入している企業も多い採用動画は、採用にあたり費用対効果以上の力を発揮します。
明確なターゲット設定とニーズの把握、伝えたい自社の魅力を盛り込んだ動画を作りましょう!
構成の中でどのような内容にしたいか悩んだ場合は、他社の紹介動画を参考にすると作りやすいです。予算も依頼したい会社に伝えておけば相談に乗ってくれるため、様々な協力を得て作りましょう。
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